2008年11月25日

ロザン宇治原の発見

 クイズ番組で物知りとして人気急上昇のロザン宇治原さんが、11月21日付けの読売新聞夕刊に「人に話すのが暗記法」と書いていました。おすすめの暗記法は読書でなく、「人に言うこと」と言っています。

 宇治原さんは、芸人仲間と移動しているバスの中で、仲間に「クイズ出して」と言われて、次々と問題を出しているそうです。そこで気付いたのは「覚えているから人に言ってるのではなく、人に言ってるから覚えてるのでした」と書いています。

 やはり、と納得した思いでした。というのは、大学のeラーニングを取材していて、学生にコンテンツ作りを手伝わせると学生の理解度が上がると、いくつかの大学で聞いたからです。テスト問題を作らせる。すると学生は、問題が間違ってはいけないと賢明に調べるのだそうです。その学生もそのことは一応、学習している。でも、間違わないためには、確認し、理解しなければならないと考えたということです。要するに、学生は、先生の出す試験には答えられるが、正確には理解していない、あるいは理解している自信がない、つまり身に付いていないということです。

 自分を振り返れば、そうだな、と思います。分かっているつもりでも、ちゃんと説明せよ、と言われると、突然あやふやなことに気付くというのはよくあることです。学習では、単に知識を頭に詰め込むのでなく、事柄を理解して、なおかつ、その事柄のポイントを認識して、自分の頭の中に事柄を再構成しなければいけないのですね。eラーニングのコンテンツ作りを任せると、学生は自分の理解の不確かさを認識して、学ぼう、いや、理解しようとします。頭を使って再構成します。頭に入ります。

 ある大学の先生は「問題作成ソフト」を作って学生に問題を作らせたら、学力が上がったと話していました。大学生に高校や中学で教えさせると、学力や理解度が上がるという例はたくさんあります。大学生だけでなく、小中高校でも、後輩、年下に教えさせると、学習効果があるという話はいくつも聞きました。「教えることが最高の学び」と言う大学の先生もいます。
 
 「詰め込み教育」がよくないのは、暗記力を鍛えるだけで、知識が頭の中で再構成されないからですね。そういう知識は、あまり役に立ちません。医系大学の教授が「今の学生は知識があっても、それがつながらない。だから病気や患者の状態が理解できない」と嘆いていました。大学入試は18歳ころの、暗記力を試すものになっています。それでいいのかな?と思います。

 宇治原さんも、たくさん本を読んで勉強しているから、多くの問題が作れるので、そのことを忘れてはいけませんが、詰め込むだけで、表現しない教育・学習方法はダメなのでしょう。

 今の子ども、若者はコミュニケーションが下手とよく言われます。ゲームばかりで人と話をしないとも言われます。それは表現できなくなっていることでしょう。かなり、やばいのかもしれません。
posted by 平野秋一郎 at 20:01| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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